
近年、猛暑日に熱中症が多発しています。注意深く暮らしていても、いつの間にか脱水症状になっています。最悪、死亡するため危機感が必要です。そのため、真夏に災害が発生した際、避難所では大きな影響が出るでしょう。そこで、熱中症に対する知識を付けることが重要です。緊急時の二次災害予防に向けて、事前に対策を練りましょう。
避難所での基本的な熱中症予防策
災害が発生した際、熱中症対策の知識があると安心です。
避難所は、非日常な空間なので注意点を抑えておきましょう。ここでは、避難所での過ごし方を解説します。
屋内でも油断しない
一般的に体育館や公民館など、屋内施設が避難所に指定されています。
そのため、猛暑日は屋外活動を避ける方は多いでしょう。しかし、屋内でも要因が重なることで、熱中症にかかります。そのため、電気が通る場合は、必ずエアコンや扇風機で適温にしましょう。また、服装を涼しいものにすることも重要です。
首元や腰回りを締め付けない、楽なスタイルをしましょう。さらに、マスクの着用も注意が必要です。暑い中つけたままでは、身体の負担になります。必要シーンを見極めながら使用しましょう。
そして、最も重要なことは、こまめな水分・塩分補給です。喉が渇いていなくても、意識的に摂取することで熱中症を防ぎます。
屋外での注意点
被害があった場所の片付けなどで、屋外に出ることもあります。
そこで、注意すべきことは時間帯です。朝・夕と、少しでも日差しが弱い時間帯を利用しましょう。特に、高齢者や子供の外出には注意が必要です。また、日中どうしても外出が必要な場合、緊急時を想定し、2名以上で行動しましょう。
その際、日傘や帽子などで頭を守ると対策になります。また、マスクは外して、人との距離を開けることを意識しましょう。そして、屋内での活動と同じく、水分・塩分を充分に持参することが重要です。
HVLSファンを活用した効果的な換気方法
近年の猛暑日は、屋内でも暑く感じます。エアコンや扇風機が、上手に機能していない場合も多いでしょう。
そこで、避難所にHVLSファンの導入がおすすめです。大きなファンを、天井に付けることで空調が安定します。ここでは、HVLSファンのメリットを解説します。
特大ファンで空気を循環
エアコンから出た冷風は床に溜まりやすく、当たる部分も限定されます。
室内全体を涼しく保つには、難しいこともあるでしょう。そこで、HVLSファンを天井に設置することで、冷風の循環が可能です。部屋の大きさや間取りによっては、エアコンが不要になる場合もあります。HVLSファン自体は省エネ稼働のため、エアコンの節電が可能です。
限られた電力で過ごしている場合、とても価値があるでしょう。体感温度が3~5度程度下がるので、熱中症対策として優秀です。野外コンサートや、牛舎、倉庫など、温度管理が必要なシーンで活躍しています。
換気をすることで綺麗な空気を維持
HVLSファンを付けたうえで換気をすると、効率的に新鮮な空気を取り込めます。
とくに、屋内の湿度を逃がすので、ジメジメした夏場に最適です。カビやダニの発生を予防するため、アレルギー体質の方にも優しい空間になります。また、空間から感染しやすいウイルス対策にも有効です。充分な換気は、屋内空間の居心地を快適にします。
高齢者や子供に対する特別な配慮と対策
熱中症に関して知識が少ない、高齢者や子供への配慮は必須です。
屋内にいると、水分補給は忘れがちになります。手遅れになる前に、対策を意識しましょう。
基本的な体調チェック
毎日、異変がないかの確認を行いましょう。
疲労や栄養不足も、熱中症の原因となります。コミュニケーションの中で、自然に睡眠時間や食生活を聴き出すと良いでしょう。また、体温をはかるとより安心です。37℃台の場合は、熱中症の可能性を疑いましょう。
水分補給の声掛け
高齢者・子供と喉が渇いていない場合、水分補給に積極的ではありません。
そこで、声掛けを行うことが重要です。水分は摂取後、身体に行きわたるまで30分程度かかります。そのため、15~30分ごとに飲みましょう。1日当たり1.2リットル程度が推奨されています。また、1g程度の食塩を加えて飲むと効果的です。
熱中症になった場合
対策していても、熱中症になる場合があります。
そこで、応急処置をあらかじめ覚えておくと安心です。まず、症状チェックを行います。大量の発汗・めまい・頭痛・吐き気を訴えるようであれば、高い確率で熱中症です。意識があり動ける場合は、涼しい場所で身体を冷やしましょう。
体温を籠らせないために、ベルトやボタンを緩めることも重要です。氷や保冷剤が理想的ですが、タオルを濡らして身体に当て、うちわで扇いでも効果があります。災害時は、あるものを使ってしのぎましょう。また、冷やす箇所を意識することで、効率よく体温が下がります。
仰向けになり、首・脇下・脚の付け根を冷やしましょう。また、足先をクッションなどの上に置き、高くすることも重要です。血流が心臓に届きやすくなります。そして、始めの段階で意識がない場合は、すぐに医療機関に行きましょう。油断せず、速やかな判断と対応が必要です。
まとめ
災害時、様々なトラブルが発生し、衣食住を安定させることが第一になるでしょう。必死な中、熱中症対策はできないかもしれません。そのため、避難所自体へ、熱中症対策が必要です。特に、HVLSファンは大きな効果があります。1台の威力は、数十台の工場用扇風機と同じです。広い体育館など、充分に機能を果たすでしょう。二次災害を防ぐために、避難所への設置はおすすめです。住民が安心して過ごせる、避難所作りを意識しましょう。