溶接ヒューム対策に必要な換気方法の3種類を紹介

公開日:2025/01/15
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現在の溶接現場では、防護マスクの着用が義務化されるとともに、状況に応じて適切な換気システムを取りいれることも必要とされています。そこでこの記事では、溶接ヒューム対策ができる3つの換気方法を、局所換気、プッシュプル換気、全体換気の順に紹介します。各方法のメリットとデメリットもくわしく記載しているので、参考にしてください。

局所換気の効果と導入方法

1つめの換気方法は、局所換気です。

まずは、局所換気の導入方法、効果とメリット、デメリットについて紹介しましょう。

導入方法

局所換気は、吸込フード、ダクト、除じん装置、ファン、排出口によって構成される局所排気装置を設置することで導入できます。

その使用方法は、局所排気装置の吸込フードを溶接ヒュームが出る場所につけて吸引するというものになります。局所排気装置を設置する際のポイントは、現場で排出されるヒュームの量などに適した形や大きさのフードを選択して使うことです。

局所換気の効果とメリット

まずは、局所換気を導入することで得られる効果やメリットを3つ紹介しましょう。

1つめは、ヒュームが発生してすぐに吸引できることから、周囲に汚染が広がるのを防げることです。2つめは、排気を除じん装置で処理することで再汚染が防げることです。3つめは、現場の溶接箇所を部分的にカバーすればいい場合には、費用を安く抑えられることです。また、複数の箇所に装置が必要な場合には、ファンや除じん装置の数をフードの数よりも減らせます。

局所換気のデメリット

ここからは、局所換気のデメリットも3つ紹介します。

1つめは、大がかりな装置を導入する際は、設置や運用のコストが高くつくことです。2つめは、大きな装置を設置するには、広い設置場所が必要になることです。3つめは、ヒュームを吸引する速度によっては、溶接部にブローホールができるなどの欠陥が発生する場合もあることです。

プッシュプル換気のメリットとデメリット

2つめの換気方法は、プッシュプル換気です。

ここからは、プッシュプル換気のメリットとデメリットを紹介します。

メリット

まずは、メリットを4つ紹介します。

1つめのメリットは、ヒュームを吹き出しフードから緩やかに吸込フードへと流すので、効果的に除去して周囲に汚染が広がるのを防げることです。

2つめは、除じん装置によって排気を適切に処理することで、排気による再汚染が防げることです。

3つめは、大きな溶接物や、複雑な形状の溶接物を扱う作業にも使えることです。4つめは、局所排気装置に比べると溶接欠陥などが起こりにくいことです。

デメリット

次に、デメリットを3つ紹介しましょう。

1つめは、大がかりな設備が必要になるため、設置や運用のコストが高くつくことです。

2つめは、設置するためには広い場所が必要なことです。

3つめは、開放式の装置を導入する場合には、外乱気流の影響で性能をじゅうぶんに発揮できない場合もあることです。

全体換気とHVLSファンの活用法

3つめの換気方法は、全体換気です。

ここからは、全体換気のメリット・デメリットと、全体換気におけるHVLSファンの活用法などを紹介します。

メリット

全体換気とは、溶接現場に全体換気装置を導入することで新鮮な空気を取り入れて、ヒュームの濃度を下げるという方法です。この方法を導入するメリットは3つ。

1つめは、装置が小さいので低いコストで導入や運用ができることです。

2つめは、比較的狭い場所でも設置可能なことです。

3つめは、装置を置いても作業のじゃまになりにくいことです。

デメリット

ここからは、デメリットについても2つ紹介しましょう。

1つめは、ヒュームが発散する場所の近くで吸引できるわけではないので、溶接箇所のみならず周囲まで汚染される可能性があることです。

2つめは、除じん装置をつけられないことが多いため、排気によって建物外を汚染する可能性があることです。

全体換気におけるHVLSファンの活用法

全体換気は、比較的導入がかんたんな方法です。

一方、じゅうぶんなヒューム対策にはならないというデメリットももちます。ただ、高い換気効果のある局所換気やプッシュプル換気を導入するには、多くの手間やコストがかかるため、頭を悩ませる方も多いでしょう。

そんなときは、全体換気にHVLSファンを組み合わせるのもひとつの手です。HVLS大型シーリングファンは、大きな羽根をゆっくりとしたペースで回して風を発生させるので、溶接現場全体に大風量を発生させることができます。

そのため、空間全体の空気を効率的にかきまわし、ヒュームが1か所に長く滞在するのを防げるでしょう。また、大がかりな装置を導入するよりも設置がかんたんで、電気代を安く抑えられるというメリットもあります。

まとめ

溶接ヒュームの改正特化則が適用されたことで、溶接現場では、防護マスクを着用するとともに、状況に応じて適切な換気システムを取りいれることが求められています。この記事では、溶接ヒューム対策ができる3つの換気方法を、局所換気、プッシュプル換気、全体換気の順に紹介しました。各方法のメリットとデメリットをはじめ、換気効果の低い全体換気にHVLSファンを活用するという方法も紹介しています。参考にしていただければ幸いです。

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・通常運転時騒音40dB以下
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重さ約127〜133kg
※羽の長さ、吊り下げ距離によって変動
111〜157kg(Powerfoil X4 Plus)135〜210kg
※ファン直径7.3mの場合
136kg
※7mタイプの場合
58〜71kg
羽の素材アルミ合金 A5052不明アルミ記載なしアルミ合金
安全性・震度7相当の揺れでも緩まないスマートハイパーロードナットを採用
・重心がぶれず安定稼働が可能な特許技術
・電気系統を制御盤内に設置。有事の際、地上でメンテナンスが可能
・エレベーターで採用されている日本メーカーのモーターとインバーターを使用
不明耐用年数15年とされるエレベーターメーカーの製品を採用記載なし・本体を吊り下げるブラケットに軽量特殊素材
・放熱性に優れたヒートシンク
メンテナンス・保証・1~2年に1度のメンテナンス推奨
・羽部分は永年保証
・モーターの寿命40,000時間、インバーターの寿命10年
・窒素・合成オイルを密閉充填したギアボックスは定期メンテナンスが不要・メンテナンスフリー
・保証:モーター6年、インバーター3年、ブレード10年
※シーリングタイプ スマイルファン3EVの場合
・年間保守点検(安全定期診断)・原則メンテナンスフリー(3年に1度のメンテナンス推奨)
・保証:モーター20年、コントローラー・制御部品10年、ブレード10年
カスタマイズ、施工・建物や設置環境に合わせてオーダーメイドで取り付け
・羽の長さを6mまで選択可能
・吊り下げ最短距離:175mm
不明自社の工事部隊による施工が可能。注文確定から最短1週間で納品可能。
吊り下げ最短距離:350mm
上下場外物:300mm以上
羽下-地面高:3m以上20m以下
設置希望場所に梁が無い場合でも梁を造作工事し設置可能床から羽まで3m以上推奨
製造元株式会社西田技巧
岐阜県美濃加茂市あじさいヶ丘1-5
Big Ass Fans Company(ビッグアスファンカンパニー)
アメリカ合衆国ケンタッキー州レキシントン市
株式会社五常
千葉県千葉市若葉区高根町1128-4
米国ライトハイト社株式会社プレシード
熊本県上益城郡嘉島町大字井寺250-9
販売元同上豊田通商株式会社、豊通ファシリティーズ株式会社同上株式会社ジャロック
東京都中野区中央2-59-18 ジャロックビル
同上
問い合わせ方法メールフォーム、電話、FAX
TEL:0574-28-7507(平日9:00〜17:00)
メールフォーム、電話
TEL:052-777-5768(土日祝・年末年始休業)
メールフォーム、電話、FAX
TEL:043-228-3335(平日9:00〜16:50)
メールフォーム、電話
TEL:0120-70-3810(平日9:00〜18:00)
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TEL:0466-47-9630(平日9:00〜18:00)
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